原因不明の体調不良と不安感
症状
不眠、不安感、身体の緊張、鼠径部の震え、頻尿、頭痛、食欲不振で来院。
一年以上前から症状が出始め、今年1月にコロナワクチンを打った後より悪くなったとのこと。
漢方薬で少し落ち着いたが大変つらいとのこと。
問診していると、「病院でも良くならないこの症状はいつまで続くのか」「はたして良くなるのか」と不安で不安でしょうがないといった様子であった。
自律神経失調症のことと更年期障害についてお話しし治療を始めた。
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来院者
女性
50 代
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期間
2023年3月 ~ 2023年4月 -
頻度
週2~3回 -
通院回数
7回
施術と経過
(初診)
後頚上部に凝りが認められ、背部の起立筋に強い張りがあり末端が冷えていたため全身の流れをよくする整流を心がけて治療を開始した。
頸部の凝りに対して背部に刺鍼し、起立筋の緊張を解くために背部と下腿に鍼をし、また更年期のための鍼を下肢にした。またのぼせ状態もみられたので臀部にも鍼をした。
同時に呼吸を整える治療もした。
自律神経系や更年期の疾患は症状が多岐にわたる不定愁訴を呈するので、個々の症状に目をやりすぎると「木を見て森を見ず」状態になり回復が遅れるので、まずは身体全体を健康状態にする治療を心がけ補足的に個々の症状に対応していった。
初回治療後は大変楽になり身体が軽くなった。と笑顔で帰宅された。
2回目来院時に前回後は二日間良く眠れたが昨晩は再び眠れなくなったとのこと。
引き続き前回と同様の治療をして、さらに頻尿に対して上肢に鍼をした。
3回目~5回目 治療した日は良く眠れるがその後しだいに睡眠が浅くなるとのこと。また腹部の張りがガンコだったので消化器系の働きを良くする治療を強化した。
6回目 毎日7時間は睡眠できているとのこと。また睡眠の質も良いようである。頻尿も解消されたとのこと。
のぼせの自覚症状はあったので臀部に鍼をした。だいぶ体調が良さそうなので次回まで二週間 治療間隔を空けてみることにした。
7回目 不眠、食欲、頚肩のこり、のぼせ、股関節の震え等その他不定愁訴も改善され、治療間隔も二週間空けても不安感もなくなったことから一旦治療を終了した。
使用したツボ
まとめ
今回、個々の症状に目を向け過ぎず常に俯瞰で身体全体の流れを診ていたことが治療効果につながったと思われる。
これからも体調の波はあると思われるが鍼治療によって改善されることが理解できていると、患者さん自身もあわてることもなく安心につながるでしょう。
担当スタッフ