NEW「食後の膨満感と息苦しさの改善例」
症状

4か月前から膨満感や食欲不振、胸苦しさを感じるようになった。特に食後に腹部の膨満感と息苦しさが現れ、ガスが出ると楽になるという。食欲不振は常にあり、日常生活においてはやる気が出ないと感じている。これまでに医療機関でCT、MRI、レントゲン、脳波などの検査を受けたが、異常は見つからなかった。大便は2日に1回のペースである。漢方薬と安定剤を処方されているが効果は感じられないとのこと。精神的にショックな出来事があり、それ以来体調が優れないと感じている。また、前立腺がんの疑いがあり経過観察中である。
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来院者
男性
70 代
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期間
2025年3月 ~ 2025年4月 -
頻度
週1回程度 -
通院回数
6回
施術と経過
初診時の触診では、背中の張りと腹部の胃の付近が硬いことが確認された。肩甲骨内縁と起立筋、下腿と臀部に鍼を施した。初回施術後、膨満感が減少し、食欲も出てきた。2回目以降の施術では、胃腸の動きを活発にし、自律神経を整えることを目的とした。施術を重ねるごとに食欲が戻り、膨満感も解消された。3回の施術で大幅な改善が見られ施術期間中に症状の再燃や新たな症状はなかった。
使用したツボ
まとめ
本症例では、精神的なショックが消化器系に影響を及ぼしていると考え、胃腸の動きを活発にする施術と自律神経を整える施術を行った。これにより、食欲不振や膨満感が改善された。精神的な要因が身体症状に影響を与えることを再認識し、今後も心身のバランスを考慮した施術が重要であると考えられる。前立腺がんの経過観察中であるため、定期的なフォローアップが必要である。